2020.07.22
第1章8新たな決意
意地
イギリス HIS hair clinicで施術受け帰国したのが6月17日。約2週間位は精神的に穏やかな日々を過ごせる事が出来た。が、7話に書いた通り結構色落ちしてしまった。それには明確な原因も有った訳だが当時は知る由も無く落胆、失望などで、ある意味挫折感を味わった。それでも元の頭に戻ってしまった訳では無く傷痕も判別出来ないし他人が薄毛と察知するレベルでは無かったとは言え、繰り返し例えで使わせて貰うがやはり「亀田興毅氏」の様な黒々とした坊主、紛れもなくフサフサな人が坊主にした時の色具合が私にとっての理想だ。
やっぱりメンテして貰うしか無いよな。また金と時間かけてはるばるイギリスかよ‥‥(T_T)
一度のメンテで終わればいいけどそうじゃ無ければこの先メンテの度にイギリスくんだりまで行くのか‥‥
いやいやそんな事出来るわけないでしょ!!どう考えても無理だろ。
どうするかなぁ‥
やっぱりこの施術自体を日本に持って来るのが1番手っ取り早いな。
当時こんな感じで色んな思惑が交錯する中、この究極のパワープレイの結論に至った。この時点での「日本に持ってくる」の意味は私の周りにいる誰か、具体的に言うと彫り師やアートメイク師など、この施術に近い仕事に従事している誰か。に、この施術の研修を受けてもらい、彼らにメンテしてもらうというものだった。今後色落ちした時もその人が側に居れば安心だ。
勿論、当時は頭皮へのこういった施術は日本では無かったからこっちで始める事が出来ればそれなりのビジネスに成るかもという目算も確かに有った。でも、まずは私の頭を安定的にメンテ出来る環境を作るという事が最優先事項だった。お金が幾ら掛かろうが時間と手間が幾ら掛かろうがもうこうなったら意地だ。HIS hair clinicのイアンやランビアがこの申し出を受けてくれるかどうか、彼らがどんな条件を出してくるのかは分からないがとにかく会って話しをしないと何も始まらない。
巡り合わせ
早速、初回で世話になったイギリス在住の知人にメンテの予約をHIS hair clinicにしてもらう依頼をした。9月7日のメンテと予備日で10日の予約が取れたのでそれに合わせた飛行機とホテルの手配を済ませる。後は通訳の手配だが今回はフリーで安い通訳者を探してみる事にした。
ネットで検索したら何人かヒットした。その中の1人の若い男性のブログを覗くとロンドンの中心街のピカデリーサーカスという所に下の写真の有名なシンボル像が有るんだが、この像に当人が上半身裸のパンツ一丁で登っていて周りの外人から拍手喝采を浴びてる動画が有った。他にも訳の分からない事ばかりして周りの人達を笑わせようとしてる動画があって「なんだこの人?」と色々読んで見ていると、要は人との触れ合いに関して彼なりに策を講じる行為の一環であって、単なるアホでは無いみたいだった。ロンドンの大学に留学していて、通訳の仕事をしながら学費を賄い生計を立ててるみたいだ。色々ブログを読んでるうちに彼の人となりも判り誠実そうな人物だったので、今回の渡英の際のアテンドを依頼すべくコンタクトを取ってみた。彼から返事が有り快く受けてもらった。加えて通訳の代金も私の予算内で十分収まる金額だった。
とにかく9月初旬に再度イギリスに行く事になった。6月にバーミンガムのHISを訪ねた際には、たった3か月後にまさか再び戻ってくる羽目になるとは夢にも思って無かった。
追記:今回の再渡英にあたりネットでたまたま見つけた通訳者=名字は田中、実はこの田中君がそれからの私にとって大きな役割を担う人物だった。「田中君と出会えなければSPJは存在しなかったかもしれない」ほどの正にキーパーソンの人物だった。