2020.07.15
第1章7帰国後の色落ち
HIS hairでの施術後に貰ったシートに下記の様な注意事項があった(実際は英語だが)
What should I do to maintain my new style? 施術後気をつけることは?
①2、3日はシャワーで頭を洗うことはできません。4日5日後はシャワーで頭を洗ってもいいですが、つよくこすらないこと。1週間後には普通にシャワーを浴びてOKです。
②最初の4日は激しく汗をかかないでください。
③最初の4日は髪を剃らないでください。
④シャンプーやモイスチャライザーは施術後4日は使わないでください。
⑤施術後28日間はプールは控えてください。
⑥施術後28日間は直射日光を避けてください。その後も日焼け止めクリームで肌を直射日光から守ってください。
イギリスHIS hair clinicでの施術も上手く行き機嫌良く帰国した。6月後半という時期柄もあり、発汗には気を使い習慣のジムも自重した。頭部へのシャワーは4日後、シャンプーは1週間後ならOKと上のシートに記してあったので最後の施術の5日後の19日に軽く水洗いで済ませた。特に大きな変化は無かったが21日にシャンプーをした後で、うん?なんか気持ち色が薄くなったような気がする。イギリスでイアン達に「時間が経って定着したら薄く感じるかも知れないが気にするな、それが本来の色合いだから」とも言われていたので自分を納得させた。その後シャンプーは止めて水洗いにしたが施術後1ヶ月程過ぎた時点では色合いが10から6〜7位のレベルまで落ちてしまっていた。本来の色合いにしても薄いと感じた。それでも傷痕は見えないし薄毛坊主のレベルでは無かったが施術直後の亀田興毅仕様の色具合に満足し、そのイメージが既に頭にこびり付いてしまっていた私は落胆し、それ以上の色落ちに酷く怯えた。
HISを発つ際にランビアが「また来る羽目にならなきゃいいけど・・・」って言ってたよと通訳の人から聞いていたがその意味が初めて分かった。
原因は当時のど素人の私には知る由も無く、やっと傷の無いきれいな坊主頭の色合いを手に入れたと信じ切っていた私は、実はそうでは無かった事実に驚き、失望し、また以前の様な傷まみれの坊主に戻ってしまうのでは無いかという恐怖に苛まれた。
色落ちの原因は
今なら全て分かる。原因は3つある。1つ目は6話で詳しく説明した施術のメソッドだ。通常施術の間隔は7〜14日程度空ける。針による傷をダメージから回復させ、その間に色落ちしやすいドットはある程度まで薄くなっている。そして次回の施術時にそのドットに更に濃く、更に深くピンポイントでカバーし、色落ちし難い強いドットに生まれ変わらせてあげる作業が必要なのだ。
初渡英の私の施術は「初回6月8日から中2日で11日と14日の3回」1週間で3回の施術だった。中2日で皮膚のダメージが回復する筈が無く、色落ちを待つ時間も無く、ひたすらドットを加えていくのみの施術だった。6話に記してあるような我々の提唱するメソッドの施術工程では全く無かったのが分かって頂けると思う。後は、よしんば日程に余裕があったとして、そもそもHISヘアークリニックのランビア・ワトソン女史が我々のメソッドで当時の施術をしたのだろうか?という根本的な疑問も実は今では有る(笑)とにかく今の私にしたら帰国後の色落ちは必然だと思えるような施術日程だった。
2つ目は4話で私の受けた施術動画を見て気づいたがストロークが早い分針の入りが浅い。表皮の浅いところに入ったインクはどうしても発汗やシャワーの水と一緒に排出されやすい。
3つ目は2つ目に起因するが私自身は新陳代謝が良く発汗が多い体質だった。施術後4〜5日の水洗いやシャンプーも時期尚早だったと思う。せめて術後1週間程度はウェットティシューで頭部を拭うなどで我慢しその後はぬるま湯でサッと洗い流すくらいが良いだろう。で、術後10日ほど経ってからシャンプーOKが1つの基準かと思う。
これら3つの要因が重なり色落ちが起きてしまった。イギリスに滞在する日数も限られた私の事情も鑑みてHISサイドもこの日程で予約を受けてくれたのだと思うし、当時の私からしたらこれが無謀な日程などど判断出来る訳も無い。全てが仕方の無かった事だ。
さて、どうしようか・・・