2021.03.18
第6章5国内のヘアタトゥーについて(他のまともなところはここくらいか)
我々SPJは今年でちょうど10年を迎える。10年前にはこの施術自体殆ど誰にも知られていなかったが6章3〜4話でも触れたように一部の医療機関でこの施術を行っているところもぼちぼち見受けられるようになってきた。3話で記したように医療機関とは名ばかりで実際にはとんでもない施術を行っているところもあるがどうやらまともなところもありそうだ。(該当医療機関の先生、関係者の方々にとってはこういう上から目線の物言いも失礼に当たると思うが)
先日その医療機関でこの施術を受けたクライアントがSPJにやってきた。受けた箇所の濃さが物足りないので密度アップの依頼内容で既存のドットを見る機会があった。詳しい説明は割愛するがまぁまぁ正当な基本技術、理論が垣間見える施術内容及びドットだった。(重ね重ね上から目線で申し訳ないが)そこは植毛専門の医療機関でその先生ご自身も昔からこの技法は瘢痕のカモフラージュに有効であると唱えておられたのだがご自身自らアメリカのSMPのドクターの元で研修を受けられたとか。
このアメリカのSMPドクターはラスマンという博士だが私はラスマン博士の事は10年前のHIS hair clinicでの研修時代から知っていた。当時HIS hairの創始者であるイアンとランビアはアメリカ進出を視野に入れてパートナーを探していた。そこで植毛の権威であるラスマン氏に目をつけてアプローチをしたのだ。ところがノウハウを伝授した直後に勝手にラスマン1人でSMPビジネスを始めてしまったのだ。当時「もう2度と医者とは組まない」とイアンが憤慨していたのを覚えている。アメリカのラスマン博士がこの技法の創始者だとかその博士の元でSMPを学んだ上記先生以外はSMPを名乗るなとか宣っている阿呆もいるみたいだが事実はこうだ。
まぁとにかくこの先生は自身がやられている植毛施術が誘因するドナー跡の瘢痕対応という必然のニーズとは言え真摯にSMPなる手法に向き合っておられるようだ。ただし全頭性円形脱毛とか含めてどこまでのタイプの薄毛に対応出来るかは定かではない。前話でも言ったがその人にマッチしたヘアーラインを設定したり既存の毛とのバランスも取ったりする事も含めると現状では植毛の傷痕とかつむじ周りとか限られた薄毛のケースの対応といったところであろうか。
話は変わってクリニックの選定について私なりのアドバイスだが、6章3話で取り上げたクリニックもそうだが多店舗を売りにしているところは避けた方が無難だ。地元から近いという要因が大事だと思われる御前ならともかく、自身の大事な悩みを解消するのに同じ国内なら施術場所に囚われるべきではないと思う。いくら店舗が多くても腕の良いヘアタトゥー職人の大量育成は無理だ。寿司屋とかもそうだろう。回転寿司でもそれなりに旨いところはあるが老舗の一流店のそれとは違うのは明々白々だ。