2021.03.07
第6章4医師や看護師はこの施術の専門的な職人では無いという事
この施術に於いては医療機関(医師、看護師)を信用してはならない彼等はこの施術の専門的な職人でも何でもない
前話で医師によるお粗末な施術例を取り上げたが繰り返して言うが医師や看護師だからといってこの施術に長けているということは断じて無い。第2章3話でも以下のように記している。
医師とか看護師は日頃から注射で針を使う機会が多いからこの施術にも向いている、習得が早いと考える人が多いがそれは絶対に無いと断言する。むしろ美大出身や仕事でデッサンに携わっている等のキャリアを持った人の方が総合的に向いていると確信している。上で触れた空間認識能力もそうだが医師や看護師がお客様の希望通りにヘアーラインを巧く頭皮に書けるか?だ。頭皮をある意味でキャンバスと仮定し、そこにヘアーラインを描き、擬似毛根を描写していくと考えればどちらがこの施術に適性があるかは明々白々だ。加えて医師や看護師がこの施術を習得しようと一生懸命に練習するかね、その時間や経験を積める状況を如何様にして作り出せるのかも甚だ疑問である。私が教えるならヘアーラインや髪の生え方、毛量のバランスを熟知している床屋の兄ちゃんに教えた方がまだマシだと真剣に思っている。
加えてこの施術には技術と経験が不可欠だ。第1章5話で以下のように記している。
施術の理論も然りだ。お客様によって頭皮の性質や薄毛のタイプ、傷痕のタイプは異なる。私はそれを見て触れて針の種類、インクの濃さ、入れるドットの深さや大きさ、施術の手順、など施術の御膳立てを考える=要は仮説を立てるという事だ。その仮説の通りに施術を進める中で、もし仮説から逸れた場合は状況に応じて対応していく。そして経験を重ねる内に(=検証していく内に)仮説がそのまま良い出来栄えの結果に繋がって行くケースが増えてくる。ここまで来るとある程度の法則性を見出だす事が出来る。それに拠って薄毛や傷痕、頭皮のタイプをいくつかにグループ分けをし、それぞれに対する施術のノウハウも統一化できるようになる。つまり仮説だったものが信憑性を得て1つの理論に成るという事だ。だからと言ってその理論を杓子定規に進めるわけでも無い。どんな場合でも100%ぴったり当て嵌まる事は稀だ。要は薄毛や傷痕、頭皮のタイプ別の施術の原理原則さえ把握しておけば後は個々の頭皮の状態に技術力で対応すれば良いだけの話だ。経験を基にしたこういう信憑性のある理論の裏付けがあってこそ技術力が生かされるのだ。理論が無いと場当たり的な施術になるから良い結果は望めない。
普通の医師や看護師がこういった理論や経験を踏まえてこれたのならともかく今の現状ほぼ皆無だろう。それぞれの素質、適性はともかく練習不足、経験不足、技術不足、理論不足に他ならない。いくら医療従事者であってもこの施術についてはほぼ素人からのスタートだから医療機関というもの自体を信用しない方がいい。
他社の看護師や医師はこの施術の職人では無い。医療従事者として他の施術のメニューの一つとしてヘアタトゥーを加え、極端な言い方になるがほぼ見様見真似で施術しているだけである。我々のように元々この施術の職人であった人間が看護師免許を取得したうえで施術しているそれとは全く別物なのだという事を知っておいてもらいたい。